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シャンパーニュ記 // Hugues Godme

訪問最終日、この日も3軒です。

まずはモンターニュドランス ヴェルズネーの ユーグゴドメから。

もともとは ''ゴドメ ペール エ フィス''として、
妹と運営していたが、
考え方の違い、とくに畑仕事に関しての点から、
袂を分かつことに。

手作業での畑仕事、ビオディナミの実施。

フランシスブーラールでは、
病に罹る葡萄の姿、それに寄り添う姿から、
ビオディナミというものに触れましたが、

ユーグゴドメでは、
明らかな畑の景色の色合いに、
それを垣間見たのでした。


自然酵母のみの発酵、
マロラクティックも 長引けども止めたりはしない。
バトナージュも基本的にはしないし、
毎週行う全てのストックの試飲によって
バランスを考えるだけ。

自然に流れる葡萄の成長、あらゆる変化の環境を整える、
それを超えることはテロワールの表現ではない。

ワイン造りとビオディナミにおける、
じつにシンプルな答えが彼らにはありました。




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カフェのようにスタイリッシュ
ここでテイスティング、ちなみに13種類

朝です


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急遽畑に行く必要があった旦那様に代わり
テイスティングにて解説をしていただいた奥様
その後しばらく慌ただしくお仕事を


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ちょっと私忙しいから、その間好きに見学しててね
ということで、カーヴ等を僕達だけで自由にウロウロすることに


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樽は新樽ではなく、少し年季の入ったもの
醸造はとにかく自然体に、葡萄の力に任せる


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自然のものを調合した肥料は、白く残る
淡い色調の畑は 本来の自然そのものの性格を表す


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淡い色合いの景色
華やかに映えるマダム


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湿度のバランスによって 良くも悪くも転んでしまう自然調剤
この日がベストのタイミングだったのでアポイントに合わせていただくわけにはいかない

作業をされていたのは別の畑だったが、
忙しい合間を縫って駆けつけてくださったパパ様

シャンパーニュ記 // A.R Lenoble



ルノーブルの印象はそれにつきます。

100万本を越えるボトルが地下に眠る、
大きな規模。
それを家族経営、それも10人ほどで管理、
代々出資を受け付けず、醸造責任者も置かない。

全ては隅々まで、
独自の考えを貫くため。

当主アントワンヌ自ら 栽培、醸造までやってのけ、
それでいて饒舌で陽気、
どんだけできるんだこの人は と、
会った瞬間から最後まで ひしひしと熱を感じるのでした。

そもそも''ルノーブル''とは、ファミリー名ではなく、
''高貴''といった意味をもつ言葉だそうで、
家族経営のメゾンでファミリー名ではないのは ここだけだそうです。
(A.Lは初代当主 アルマン ラファエル から)

それは 戦争のあった時代の中で、ドイツ移民に埋もれたこの地で
フランス名を名乗れなかった歴史からくるものなのです。



ルノーブルにおける特筆なことは、
マグナムボトルでのリザーヴワインの貯蔵だと思います。

タンクや樽でまとめて寝かせるより はるかに手間と 場所を要するこの手法。
(ほかにとりいれているのはボランジェくらいだそう)

時間のかかるシャンパーニュ製造においては、
この新たな試みが身を結ぶには、
取り入れてからまたさらに何年もかかるわけなので、

やはりそれをやりとげる精神力、忍耐力、熱が
彼らにはあるのです。




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醸造所外で合流し
まずは畑から


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畑に着くなり 大きな地図を取り出し、
色々と解説を初めてくれた 当主のアントワンヌさん
ここから 畑を見始めるまで軽く20分はかかったような笑

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畑に入りました
指揮者の如く熱弁をふるう


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あらゆる生物との共生
畑のすぐ横では蜜蜂を育てている
オリジナルのハチミツも造っている


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醸造所内
規模の大きさが伺えます


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地下カーヴ


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たくさん試飲させていただきました

小さくて見にくいですが、
左から4本目と6本目が、マグナムボトルで寝かせたリザーブワインを使用したもの


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これ トイレですw


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お部屋を移動し、出張料理人によるディナーを


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締めくくりには 1973年ブランドブランのマグナムまで頂きました


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シャンパーニュ記 // LILBERT

整然と並んだタンク、
新たに張り替えられた醸造所の床や壁、
丁寧に掘り進められたカーヴ、
まっすぐまっすぐ連なる畑の木々。

どこをとっても、まじめで几帳面で綺麗好きな性格があらわれていて、
とても気持ちがいい。

それがリルベールの印象です!


クラマン、シュイィ、オワリー。
3つの村に畑をもち、全てがグランクリュ。
全てがシャルドネ。

実に簡潔で分かりやすい笑

だからこそ、
同じ品種における 村ごとの特徴を噛みしめるには最適だと感じます☀️


ここまでのイメージだと硬そうで、厳格な人物像かもしれませんが、
お会いした5代目、ベルトランさんは、
ずっと笑顔で、物腰柔らかで
やはり(フランス人らしく)お喋りも好きな方でした!



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きっちりと並んだタンク
より清掃しやすいよう床、壁などが張り直され、
温度管理の効率化の為 壁には 断熱材も



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バルーン式のプレス
クリアな味わいの特徴を成す要因の一つ

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手掘りのカーヴ
よくここまで綺麗に掘れるものだ


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ヴィンテージごとに整頓されている


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古いものではなんと1942年のものも
(クラマン)



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息子と娘の生まれ年のミュズレは、それぞれのカラーのイニシャルが
これの説明のときが一番ニコニコしてた

手前の帯は、
シャンパーニュの上部を覆うフィルムの内側
ここにも遊び心が



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まーーっすぐ


シャンパーニュ記 // Francis Boulard

3日目
この日から 1日3軒の日程です。
そろそろ口の中は 酸の独壇場といったところでしょうか。



シャンパーニュの北の果て、サンティエリーと呼ばれる丘の畑。
ここから北は、もう畑がないといっても過言ではない場所。

そして ヴァレドラマルヌにある、パラディという畑。

フランシスブーラールはその二箇所、3haの畑をまもっています。


ビオディナミによるワイン造りを完遂するには、
決して小さいとはいえないのかもしれません。


今回訪れた生産者の中でも、
特に畑が印象的でした。

病にかかっていない葡萄のほうが少ないのではないか、
と感じるくらい、
焼けたようにくすんだ葉、黒く萎んだ果実が溢れていました。

昨年から父にかわり、当主となったデルフィーヌさんは、
ビオディナミというのはそういうものも含めての覚悟だと
仰ったのでした。


ドメーヌも昨年火事で半分を焼失、
今回訪れたのは新しい場所。


色んなことが降り注ぐ中でも揺るがない、
そんな精神は、色んなスタイルと表情をみせるそれぞれのキュヴェにも、
一貫性を感じさせてくれます。




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パラディ
南西向きの心地よい景色


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房によっては、これくらいベト病で萎んでしまっているものも


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草もたくさんあります


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こちらはピノムニエの葉
語源は小麦粉に因むものだそうで、
白い産毛に覆われた姿からそう表現されたのだとか


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新天地は 古い農家を改築して造っている
青の似合う 穏やかでかわいらしい醸造所



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樽のフランス語のトノーの語源は
転がる樽が放つゴロゴロとした音なのだそう

色んなことを教えてくれます


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このくちゃくちゃなシワが愛らしい ワンコ
じつに懐っこくて癒しを与えてくれました


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シャンパーニュ記 // GOSSET

今回の訪問先では 最大規模です。

Ay村が拠点だったゴッセは、僕たちが訪れたエペルネにも大きな醸造所を構え、
なんせ年産100万本、
敷地の全てを合わせると
600万本を越えるシャンパーニュたちが地下深くで眠っているそうですから、
それはそれはすごいスケールです。


畑はほとんど持たず、何百もの葡萄栽培農家と契約、
それらを各村ごとに丹念に分けて仕込んでいく。

''私たちはその道を選んだのです''

広大な敷地のなか、畑を持たないことへの問いに対したこの答えは、
様々な造り手のあり方をもつシャンパーニュの生産者の、
自負の一つを感じ取れました。


こちらも色々と独特のシャンパーニュを造られていますが、
特に印象的だったのは、
''シャルドネの澱''と共に寝かせた、ピノムニエの存在。

ルイ・ニケーズでは、チョーク質や石灰質にも植えたピノムニエがありましたが、
ゴッセではべつのアプローチでのピノムニエの可能性を知りました。



…ちなみに、
滞在時間も最大規模でした。
見学とテイスティングのあと、
ディナーをご一緒にここで取らせていただいたということもありますが、

17:00に到着し、去ったのは23:30を越えていたような…
フランスの方、お喋りにもほどがあるでしょうw


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地下セラーは非常に深いです


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地下20mにまで達します


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柵ごとに様々なキュヴェが


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日本のように 地震が頻発する場所では難しいですね


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木樽は 試験的に導入しているこの2樽のみ



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広大な敷地を移動して


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色々テイスティングさせていただいてから

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ディナー


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このとき、サッカーワールドカップでフランスが決勝進出を決め(見てはいない)、
98年のセレブリス マグナムボトルを振舞われました!


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ブランデーまで…



プロフィール

ミルカレス

Author:ミルカレス
大阪北新地のワインバー「ミルカレス」
店長:吉備です。

名店“ビストロ・ヴァンサンク”を皮切りに、「遊山 北新地店」など数軒のレストランで専属ソムリエとして勤務。特にブルゴーニュの赤ワインに精通する。

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